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若手医師と商社マンが最強を目指すブログ

平成生まれの帰国子女である3年目医師と4年目総合商社マンがそれぞれの最強への道を虎視眈々と狙う

学生時代、確かに存在した「意識高い系」はどこに行ってしまったのか

論考
僕は学生中は、俗に言う「意識高い」であった。
これは以前、下記の記事で触れている。なぜそういった方向性に傾倒したかと言うと、医学生としての生活があまりに暇だったからである。このブログに来てくれるようなレベルの高い読者はご存知だろうが、暇と言うのは辛い。人間であれば、暇よりも充実した生活、それなりに「ハリ」や「実り」を求めるものだ。

 

リア充活動の一環として、勉強会と言うものを開催していた。開催するに当たって、真面目な学生、可愛いリア充系学生、不真面目とされるチンピラ系の学生、といった様々な人種と接する機会を持った。
 
医学生というのは、「田舎で親と先生の言うことを聞いて真面目に生きていたらたまたま偏差値が高くなり医学部に入った人」と、「一度受験に失敗して浪人し、勉強熱心なニート生活を数年送った人」に二分される。興味深いことに、入学時のキャラは卒業までほとんど変わらず、真面目に全授業を出席ノートとってる非モテみたいなのには前者が、勉強はそこそこであとは飲みサークルや軽音部でヘラヘラしてる茶髪みたいなのには後者が、それぞれ属する。
 
僕は今、医者3年目だが、某有名市中病院で初期研修を行った。その際に、非常に印象に残っていたのが、学生の頃の真面目キャラと仕事を頑張るキャラが被っていない、という事実である。これがとても意外であったのだ。
 
今回は、 学生時代の真面目さと、自意識の高さにより研修医を4分割し、それぞれの特徴を分析してみる事としよう。
 
screenshot 2

1.学生時代から真面目で、自信家だった人

一般的に学生時代に「すごい」とされていた人達である。積極的に他大学と絡んだり、勉強会を組織したり、海外にも進出していた彼ら。研修医になってもさぞ立派に活躍するのかと思いきや、学生の頃の輝きはどこへ、陰でひっそりとベータメイルに成り下がっている人もかなり多いのは意外である。

 
こういったタイプの特徴として、「この職場またはライフステージは、俺が本気を出すところではない」という考えに陥りやすいことだ。元々、大学で与えられた環境やカリキュラムに不満を持っていたから意識が高い「目立つ」行為に走った人達である。
 
これが、社会人として職場に出た時に足かせになる。なぜなら、研修医の一番重要な仕事は、「言われたことを正確に素早くこなし、上司と仲良くすること」だからである。意識高い系の自信家は、「この仕事は俺の成長に繋がるのか?」みたいなクソみたいな疑問を抱いてしまうことが多い。そうなると「使えない、口だけの嫌われ者」 になってしまうのだ。
 
僕も研修医のころ、 特に外科をローテーションしていた時は、「使えないやつ」という評価を一時的に受けてしまっていたことがある。その時は、この本を読んで心を入れ直し、なんとか乗り切ることができた。

入社1年目の教科書岩瀬大輔
 
 

2.学生時代は不真面目だったが、自信家になった人

今回の記事を書こうと思い立ったきっかけになった人達である。彼らはおしなべて学生時代には勉強をせず、かといって「自分はへっぽこなので、影で生きます」とも考えず、教室の隅っこで女の子とイチャイチャし、軽音部でキャーキャー言われていた。そんな彼らなので、当然仕事は手抜き、QOL重視でヘラヘラしているのかと思いきや、そうではなかった。
 
簡単に言うと、彼らはめちゃくちゃ頑張り屋となった。上司からは可愛がられ、誰よりも楽しそうに仕事に励んでした。これは一体どう言うことなのか。彼等の一人に話を聞いてみた。
 
俺はビッグになるという確信は昔からあるし、働く前からそれなりに頑張るつもりだった。学生中は、ただ単に無駄な努力したくなかっただけだ。俺が本気出せば、結構いい線に行くだろうな、とは思っていた。ちなみに興味がない研修の時はたいしてやる気はなかった。絶対進まないのに内視鏡とかカテとか見せられるのは辛かった。」とのことであった。
さらにこう続ける。「3年目になって、働き方とか稼ぎとかがある程度自分でコントロールできるようになり、無駄がなくなって、さらにやる気が出た。好きなことだけやってられるから楽しいんだよな」。
 
つまり、「頑張ればすごくなれると言う自信」が「実際仕事をやってみて面白かったという現実」と組み合わさり、圧倒的なパフォーマンスに繋がったのだ。
 

3.学生時代は真面目だったが、自信家ではなかった人

このクラスタは非常に興味深い。それこそ学生の頃は猟奇的とも入れる徹底した暗記に日夜励んでいた人達である。勉強嫌いの僕は、いつも彼等に畏敬の念を抱いていた。一体何がお前らを勉強に駆り立てるのか・・・?その解はついに出なかったが。
 
こう言った人達は謙虚な人が多い。逆に言うと、チャンスが舞い込んできても「いや僕まだ研修医ですから」と言って尻込みしてしまうのだ。「研修医の目標は、良い研修医になることではなく、よい指導医になることである」とは神戸大学感染症科教授、岩田健太郎先生の言葉だ。
 
真面目だが自己評価が低い人は、早く独立しようというマインドが控えめであるがゆえ、医者にとって最も重要な「マネジメント力」の養成が遅くなり、座学の知識ばかり仕入れてしまうことになる。これが、こう言った人達が伸びにくい理由だと考えられる。

テーブル回診Live、岩田健太郎
 
 

4.学生時代は不真面目だったし、自信家でもなかった人

こういう人は、相変わらず日本語のしょぼいあんちょこ本を参照しながら、ちんたら診療に励んでいる。このまま使役される側の医療者として、つまらない余生を過ごしてくれればそれで結構です。モテない女医とか。
 
 

まとめ

ここからわかるのは、やはり「根拠のない自信や積極性」というものが、仕事人としてのパフォーマンスに大きく影響する、ということであろう。仕事というものは、ただ座って教科書を読んで、テストで高得点を取れば評価が上がるというものではない。上司や他職種との接し方、手技や口頭でのプレゼンテーションなど、あらゆる能力が動員される。
 
「今、ここ」で本気を出すという考え。職場や仕事そのものにどこまでフルコミットできるか。それがその人のパフォーマンスを規定する最大の因子と言えよう。
 
僕みたいに「アメリカで学びたいから、日本にいる間は準備期間なの!」みたいなヘタレなことを考えているやつは、職場で評価されはしない。「MBAの勉強をしたいので、残業したくないです」なんて言っているやつの評価が上がるわけがなかろう。

 

ところで、先日この話を6年目ぐらいの先輩にしてみた。
3−4年目ぐらいでは、医者として成功したかどうかはまだ判断できないのではないか」との至極真っ当な指摘を受けた。「ある程度の役職につき、論文も数本書いて、海外留学も視野に入れはしめる学年。具体的には医者10年目ぐらい」まで待たないと、断定的なことは言えないかな、とのことだった。

 
その頃は、僕たちは30半ばになっている。
もう仕事人生の半分が過ぎた段階だ。
 
もう大体の将来が見えてきてるはず。
その時までには何としても、周りの数歩先を歩んでいたいものだ。