若手医師と商社マンが最強を目指すブログ

平成生まれの帰国子女である3年目医師と4年目総合商社マンがそれぞれの最強への道を虎視眈々と狙う

医者3年目 僕は金の亡者になってしまったかもしれない

こんにちは。医師の達也です。

 

僕は現在、医師3年目である。臨床医としてはまだへっぽこのペーペーであるが、初期研修で頑張ったので、一般的なことはそれなりにできる。だから美味しい非常勤もそこそこ入ることができているのだ。今の職場は、訳あって非常に給料はすごく少ない。非常勤を定期的に入れているのはそのためである。そして僕は、内科後期研修をしながら、コツコツ医者としての能力を高めていくべく、日々を頑張っているわけだ。

先日出来心から、僕の今の医者スペックで、一番稼げそうな勤務医の職場を調べてみた。その中で見つけたのは、月〜金の勤務で、9時〜17時のみ、年収1400万という職場だ。ジャンルとしては、田舎の訪問とか老健とか、そっち系である。これに非常勤を組み合わせれば、年間1500万は見込めるだろう。社会人4年目の給料としては、相当な高給取りと言える。

この求人で特徴的なのは、給料が「医師免許」の力だけで成り立っているという点である。僕は、初期研修も頑張ったし、英語に関しては仕事上使えるレベルにあるし、学生時代のリーダー経験も豊富である。背も高いし、安定したセックスの供給もある。しかし、それらは給料に影響がない。上のような職場は、医者3年目以降であれば、別に誰でも出来るのだ。それが理由なのだろうが、上の職場はそれ以上の年収アップは望めない。非常勤を増やすにしても、一回10万円x月4回x12ヶ月で最高でも+480万ぐらいだろうか。

 

繰り返しになるが、僕の現在の年収は1400万円もない。しかし、上記の求人ぐらいの額が、勤務医の収入としては、最終的なゴールでもある。医者でさらに高給を目指すのであれば、自分の専門を手に入れ、非常勤のみで生計を立てる(3000万)、アメリカで勤務医になる(5000万)、それか経営者側(大失敗or無限)に回るしかない。

 

 

医者は金目的にやるものではありません!」偉いドクター達は皆口を揃えてそういう。医学部でもそう教わった。僕も学生時代含め、元々金儲けにはあまり興味がなかった。今までは、ちょっと裕福なら、つまり普通の勤務医ぐらいの給料があれば満足だと思っていた。あとは仕事のクオリティの追求と仕事の社会的意義だけで、自分のやる気を全力で発揮できる。そう想定して生きてきた。

良い医者とは、市中病院でバリバリ前線に立って働き、激務に耐えながら、そこそこの給料と大きな仕事の満足感にドライブされて生きる人達だと信じて疑わなかった。つまり人生のゴールは、最強の勤務医であった。 
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だが、社会人3年目の夏、どうしても疑問が拭えないのだ。
本当にそうか?」と。
金いらんのか?」と。

 

今までのブログ記事を読んでこられた方は皆お分かりだろうが、僕は「最強」になりたいだけで、「最強の医者」になりたいわけではなかった。医学部進学を決めたのは、特別医者になりたかったからではなく(別に仕事が嫌なわけではないのだが)、「医者が最強に一番近い職業と思ったから」である。そして、その判断をしたのは、テレビで白い巨塔を見た「17歳の少年」だ。

 

結構なラッキー要素もあり、僕は現役で医学部に合格した。医学部に入ってからは「これで勝ち組決定だ」と安堵し、グダグダした毎日に身を落としてしまった。しかし22歳ぐらいから医療そのものの面白さもわかり、海外留学やUSMLE、勉強会のリーダーなど、「最強の医者」になるためにできることは、全てやってきたつもりだ。初期研修も「寝てる時間以外は仕事」みたいな感じで、死ぬほど大変だった。消えそうな命の火を引き戻す。素晴らしい仕事であると、そう実感する毎日だったし、今も仕事は楽しい。


素晴らしい仕事なのはわかる。やり甲斐もあるし、世間からのリスペクトも得られる。普通に考えたら、十分な人生だろう。

ただどうしても、考えてしまう。

「これが本当にお前の望んだ人生か? 」

 
なんとか今年中に、答えを見つけたい。
もう中二病をしながらの準備期間の人生には、飽き飽きしているんだ。